翌日朝から講師、スタッフ一行は阿蘇で行われる講習会会場へ。


現場で開校式までの残りの準備を済ませ、受講生を迎えてからの3日間、長いような短いような・・・

振り返ってみれば今回の講習会を企画する際の案内書に「場が変わると新しいコミュニケーションが生まれる」といった事を書きましたが・・・・
確かにそのようになりました。
日常の忙しい中わざわざこの講習会のために時間を割いて参加して下さった方々のこの場への好奇心や向学心は、もはや講師と生徒という関係を壊して、そこでしか生み出せない何かを引き出しますね。
個人レッスンでは次にいつ会えるか分からない生徒にレッスンをします。
だから受講生の弾く最初の演奏を一生懸命聴き、今何が知りたいのだろう?そうでなければ何処から切り込んで行くべきか?
限られた時間でお互いの納得へ向け様々なコミュニケーションを探り「あぁなるほど!」と良い感触を探して行くプロセスは実に緊張します。
結果私自身受講生から思いがけない気付きを得たり、また思いださせてくれたりもしました。
講師から学び生徒から学ぶ。
あくまでも講師としてこちらがリードする事はありますが、やはり納得へのプロセスは伝える側と受け取る側のコミュニケーションは大切な共同作業ですね。

そんな感じで私は個人レッスンを行っているので、その間は松下クラス、富川クラスを覗く事はできませんが、どうやら両氏のレッスンも白熱だったようです。
その場に居合わせた聴講生も事ある毎に講師の受講生へのアドバイスに「へ〜!なるほど〜!」というダイレクトな反応。
挙句の果てには受講生にギターを使わずに音楽を掴む為に声に出して歌わせたいメロディラインを何故か聴講生が先に歌い始めたり・・・
受講生のエネルギーたるや素晴らしいです。
個人レッスンの合間には各講師による講座が企画されました。
私はアンサンブル講座、続いて富川氏による左手押弦のための基礎講座、そして松下氏による指板上の音に慣れるための講座が行われました。

私の講座はフレーズの語尾に注目してそれがどのように終わって聴こえるか、またそれはどのように展開して行くか等、弾き手にその違いを共有してもらい、あとは現場の指揮にどれくらい反応できるかを実践して頂きましたが、想像以上の指揮へのレスポンスの良さに驚きました。
課題に選んだのはソナタロマンティカからの第2楽章(ポンセ)でしたが、改めて曲の素晴らしさに気づかされました。
松下講座では「基礎はやっぱり大切だな」と実感させるだけでなく、どのように伝えれば基礎練習を定期的に「継続」したくなるか。
「20年前に掃除(基礎練)しました!後はそれっきり・・・とはいかないよね?笑」
既に皆が知っている事でも継続は力なり!を改めて納得させられる雰囲気と解説の切り口、見事です!
富川氏の押弦講座は、確かなロジックで実際の押弦の動作をじっくり時間をかけ各自の体に実感させ、これほど丁寧にやっているのにその場を飽きさせない、ユーモアと興味を持続させる進行は本当に勉強になりました。
富川氏の「バーン!」(内輪ネタ)はこの講習会の流行語になりましたね(笑)。



コンサートも若手受講生や講師&スタッフ総出のスペシャルナイトでしたね。
新ユニットも誕生したユニークなライブになりました。
まだまだいろいろ音楽以外にもこの3日間沢山の面白おかしな出来事満載でしたが、無事講習会終了です。

やっぱり場が命!
この記憶に残る場を作ってくれた参加者の皆様、講師の皆様、そして運営の最初からサポートしてくれたスタッフの皆様、ありがと〜〜〜!!!